良い論文の書き方

良い論文の書き方

良い論文となる論文には特徴があります。
言ってしまえば書き方次第で良い論文になるのです。
決して論文のテーマや文字数だけで良い論文だと評価されるわけではありません。
どんな書き方をすればよい論文となるのか、いくつかの特徴をみていきましょう。
良い論文の書き方がわかれば論文を書くのが少し面白くなるはずです。

 

良い論文があれば悪い論文はあるのか

そもそも研究目的や研究内容をわかりやすく伝えるために論文を書くことになるのではないでしょうか。
論文を書くのは、研究結果を成果として伝えることが目的になってくると思います。
ですから、良い論文というのは研究の意図や結果の根拠、そして結論が明確に伝わり、理解されることだとも言えます。
論文が長ければいいというわけでもありませんが、まとめることを急ぐあまり、詳細についての説明を省いてしまい短くなりすぎても、なぜそうなったのかを理解してもらえません。
必要最低限の説明を簡潔に、かつ具体的に説明することは省略すべきではありません。
論文がもし書いた人だけがわかっている内容になってしまえば、誰にも理解されず論文として発表する意味そのものがなくなります。
なぜそうしたのか、なぜそう結論付けたのか、そのたくさんのなぜ、を理解してもらえるのが良い論文と言えるでしょう。
一方、悪い論文、となってしまうものがあるとしたら、その逆であり、なぜその方法を選んだのか、結論として導き出したのはなぜなのかいまひとつわからない?
となるとそれは悪い論文、になってしまうのかもしれません。

良い論文の特徴とは

良い論文にはこんな特徴があります。

1.研究にいたる背景や動機からきちんと理論立てて説明されていること。
2.研究内容が多くの人におしみなく簡潔に説明されていること。
3.研究の記録など根拠となるデータがはっきり示されていること。
4.検証方法にも工夫が見られたり、検証を繰り返したりしたことがわかること。
5.一方的な見解、個人的なだけでなく、反論に対しての論証や説明がされていること。
6.丁寧な分析から結論付けたことがわかること。
7.結果に対して理論的な考察がなされていること。

 

良い論文をめざすにはどうすればいいのか

良い論文を書きましょう。と言うとそれもまた論文の目的を損ねる場合もあります。
良い論文としての評価ばかりを意識しすぎてしまうと、過去の文献や研究論文などから多くの引用ばかりになり、本来の研究結果がぼやけてしまうことになることがあるのです。
良い論文をお手本として参考にするのは大切ですが、何においても論文の目的を見失わないようにしましょう。

なぜその研究テーマを選んだのか、に立ち返り、研究目的をはっきりさせます。
自分の考えや研究背景をていねいに説明します。
実験や調査等があればその手順を順序良く簡潔に示し、わかりやすい図やグラフなどのデータを活用しましょう。
その場合、目的に合わせた項目や単位で表示することでより鮮明に伝わります。

どうすればわかりやすいか、はっきり伝わるか、を意識して書き進めるとよいでしょう。
なぜそう考えたのか、その理由をあいまいにせず説明にすることをめざしましょう。

良い論文の書き方は、論文に選んだテーマや文字数でもなく、結果がすべて、というわけでもありません。
なぜそうしたのか、なぜそう考えたのか、それがわかりやすく伝わるのが良い論文の書き方です。
さまざまな考え方がある中でテーマを選び、研究した結果、ひとつの解釈として導き出された結論に至るまでの「なぜ、どうして」、を伝えることができるのが良い論文の書き方なのです。
そして良い論文を書くことはあなた自身の考え方をしっかり表現できる機会にもなります。
ぜひ良い論文を書くことを楽しんでいただければと思います。

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参照サイトURL
https://ns1.shudo-u.ac.jp/~nakasono/good.htm#4
https://gigazine.net/news/20190930-science-paper-writing/